【 次世代組織 “ティール組織 ” 運営 vs 次世代人財育成法 】
2018.04.23
「一人ひとりが輝き、個人も家族も幸せ、そして社会を幸せにする組織とは?」
時代が新しい方向へ変わり、そこで働く人々の意識が変わりつつある現在において、就労環境・組織運営・人財育成の改革は、企業だけでなくいまや国全体、世界全体に関わる課題です。
ここでは、次世代の組織運営のあり方と、人財育成のあり方についての「新しい提案」を書いています。
まずは、現在日本が行っている施策について確認しておきましょう。
政府が出している就労についての改革方針を覗いてみます。
2016年9月、安倍首相が内閣官房に「働き方改革実現推進室」を設置し、働き方改革の取り組みを提唱しだしたのはまだ記憶も新しいかと思います。
これを受けて、経営者、企業の労務担当そして社員の方々は「働き方改革によって会社がどう変わるのか?」と関心が高った方は多いでしょう。
政府が提唱した働き方改革とは、一言でいえば「一億総活躍社会を実現するための改革」です。
一億総活躍社会とは、少子高齢化が進む中でも「50年後も人口1億人を維持し、職場・家庭・地域で誰しもが活躍できる社会」です。
政府から発表されたコメントを引用しておきます。
働き方改革は、一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジ。多様な働き方を可能とするとともに、中間層の厚みを増しつつ、格差の固定化を回避し、成長と分配の好循環を実現するため、働く人の立場・視点で取り組んでいきます。
背景:労働力人口の減少が継続している
政府が一億総活躍社会を目標に掲げた背景には「生産年齢人口が総人口を上回るペースで減少していること」が挙げられます。
労働力の主力となる生産年齢人口(15~64歳)が想定以上のペースで減少しているわけですね。
総人口は2105年には4500万人に減少の予測
内閣府が発表している、日本の将来人口予測をみてみます。
現在のペースを維持した場合、2050年には総人口9000万人前後、2105年には4500万人まで減少する見込みです。
労働人口(生産年齢人口)は2060年にはピーク時の半分に
次に、実際の働き手となる「労働力人口」をみてみます。
労働人口は、平成7(1995)年には8000万人を超えていましたが、それ以降は減少の一途をたどっています。
国立社会保障・人口問題研究所が発表した出生中位推計の結果によれば、生産年齢人口は
- 平成25(2013)年には8000万人
- 平成39(2027)年には7000万人
- 平成63(2051)年には5000万人
- 平成72(2060)年には4418万人
となる見込みです。
国全体の生産力低下・国力の低下が避けられないことが予想されるため、内閣が本格的に「働き方改革」に乗り出したのです。
労働力不足解消の3つの対応策
労働力不足の解消には3つの対策が考えられます。
- 働き手を増やす(労働市場に参加していない女性や高齢者)
- 出生率を上げて将来の働き手を増やす
- 労働生産性を上げる
1つ目は、市場に参加していない層に働いてもらうこと
2つ目は、出生率を改善すること
なので理解しやすいと思います。
3つ目、労働生産性について補足します。
日本の労働生産性は、OECD加盟国の全35カ国の中で22位となっています。主要7カ国の中で最下位というのはご存知の読者も多いと思います。
労働力が減少する場合、一般的には、国全体の生産を維持するためには労働生産性の向上が不可欠です。
そのため、ここまでのまとめとしては、労働力不足を解消し、一億総活躍社会を作るために
- 働き手を増やすこと
- 出生率を上昇させること
- 労働生産性を向上させること
に取り組むというのが「働き方改革」の概要ということになります。
働き方改革の概要は、
- 働き手を増やす
- 出生率の上昇
- 労働生産性の向上
ですね。
ここまでを頭に入れてもらった上で、次は、次世代の組織のあり方と人財育成のあり方について説明します。
次世代組織のあり方については、題名でも記載したように 「ティール組織」を取り上げます。
ティール組織を知らない方が大半と思いますので、ここにざっと概要を記します。
詳細は本を読んだり、調べてください。
ティール型組織とは
ティール組織というのは、過去発展してきた組織と比較した表現をすると、
20世紀後半に高い業績を叩き出してきた組織が「達成型組織」
対して、21世紀型の組織を「ティール型組織」と定義しています。
「達成型組織」というのは、従来の「生産性を最大化」するための組織
「ティール型組織」というのは、「21世紀の中で新たに出現する」であろう組織であり、
「ティール型組織」は、
そこに所属することで、社員一人ひとりが、「自分らしさ」を深掘りし、ありのままの自分が遺憾なく発揮され、そのパワーによって、組織の持つ「存在目的」が達成されていくという位置付けがされています。
一方で、今ある「達成型組織」は、トップダウンによって定義され、目標に対し、統制と管理によって社員が活動し、社員は仕事をすればする程本来の自分とは違う「与えられた役割」を演じることで、組織の目標を達成したり、社員個人の経済的な目標が達成されるいう位置づけ、とはまるで対照的ですね。
対照的というのは、
ティール型組織が
- ありのまま
- 自分らしさの深堀
- 個々人の持つスキルや才能を活かして
課題解決をするのに対し
達成型組織が
- トップダウン
- 管理と統制
- 与えられた役を演じる
という点において対照的ですね。
ティール組織における3つのテーマ
ティール組織は、主に以下の3つのテーマを持ちます。
①セルフマネジメント
組織の存在目的が何かということを問い続ける
具体的には
・この世界に何を実現したいか?
・世界はその組織に何を望んでいるのか?
・その組織がないと、世界は何を失うのか?
このような目的をティールでは「ギフト」と呼び、常にギフトを徹底的に追求しており、自己調整のことではない。
②意思決定の助言プロセス
影響が出そうな人にアドバイスを求めるが、必ず自分が決める。
助言した人も、誤った意思決定されるのは怖いので真剣に語り合ってくれる。
③ホールネス(全体性)
組織内で、その人の持っている、その人 ” らしさ ” の一部しか使わない人生は勿体無い。
複数役職を歓迎し、企業を維持する仕組みよりも、その人の人生の方を大切にする。
ここで、参考に、組織の変遷をみてみます。
引用:http://homes-vi.com/teal/
1つ目の組織:RED(衝動型)
“RED”は、紀元前10000年前くらいに生まれた形態で、トップの力によって群れるオオカミの群れのような組織。長い目で先の見通しを立てる必要はないので、極めて短期的な思考が優位に働くのが特徴。
所謂ドラえもんのジャイアンの世界。人を動かすのには最も手っ取り早い特徴があり、豪族やマフィアによる支配の世界ですね。
2つ目の組織:AMBER(順応型)
“AMBER”は、紀元前4000年くらい前に生まれた形態で、厳格な上意下意の指揮命令系統な軍隊のような組織。未来は過去の繰り返し、変化や競争を好まない安定性がある。
3つ目の組織:ORANGE(達成型)
“ORANGE”は、14世紀くらいに生まれた形態で、ピラミット型で機械のような組織。変化に適応し、目標達成のための予測と管理のマネジメントの論理がある。
4つ目の組織:GREEN(多元型)
“GREEN”は、18世紀くらいに生まれた形態で、伝統的なピラミッド型組織の形態を取りながらも、組織文化の向上とエンパワーメントに焦点を当てて、従業員の多様性の尊重や高いモチベーションを生み出している家族のような組織。
従業員としてではなく、家族・仲間としてみんなで話し合いエンパワーメントする(ディズニーではキャスト、スターバックスではパートナー、お互いを名前で呼び合うなど)。欠点としては、なかなか物事が決まらないこと、トップ層が最終決定する為、決定者とそれ以外での溝ができ易い。
5つ目の組織:TEAL(進化型)
“TEAL”は、1970年ころから生まれた形態で、ピラミッド型組織ではなく、CEO・経営陣と多くのチーム、サークルからなる組織である。これは、信頼で結びつき、組織の進化の目的に沿って活動するというもの。
上司がおらず、一人一人が意思決定しているけど信頼関係で成り立つ組織。
さて、ここまで、延々と人の言葉を借りながら書いてきましたが、少しは理解できたでしょうか。
僕は組織論を議論するような専門家や批判家ではなく難しいことはわからないのですが、
ここまで読んだ中での感想を書いておきます。
次世代型人財育成法の提案
日系企業を見ていると、自分が属した組織や人から聞いた話などから、グリーンやオレンジの組織が多いように見受けられます。近年は変化の多い事業環境の中で、変化の速度に置いて行かれないようにするために、組織の形態や権限移譲などで、ミニマルな部隊やチームでティール的な会社もあるようです。多くはベンチャーや中小零細企業です。
この本から少し離れますが、下記は現代の企業環境における僕の認識です。
- 労働者は精神的な感性が昭和の時代から変化
- プロダクトやサービスは激変する人の感性やテクノロジーの変化の速さに対して、追いつき、そして仕掛けるようにプロダクトサイクルがとても速くなっています。多くの企業で投資回収が追いつかなくなっている
- これらに対して組織形態や意思決定プロセスが日系企業は追いついていない
- 正社員の首を簡単に切ることができない為、企業の代謝サイクルは鈍化している
- 正社員たちは2:6:2の割合で、全体の8割の利益は、トップ2割の人が稼ぎ出している構造から抜けきれない
- プロダクトサイクルの短縮とデフレ促進により、仕事は増えるが、利益が伸びない状況が続く
このような苦しい負のサイクル状況下にあって、経営者・経営陣たちは、数字に追われ、激しいプレッシャーを受ける環境にあり、精神的にもとても辛い日々を過ごす人が大半。そのようなトップを抱く、社員もまた苦しい。これが日系企業の多くの現場で起きている事象と認識しています。もちろん極一部はプラスのサイクルに乗っているウハウハ企業ももちろんある。
こんな経営陣も社員も苦しい時代を生きている中で、ティール型組織というのは、経営陣や社員にとって、夢のまた夢のように感じるだろうと思う。
また、ウハウハな企業においても、経営陣は考えることやることがとてつもなく多いため、氣が休まらないところがほとんどです。
ここで、ティール型組織を体現できるだろう人物像を推測してあげてみます。
- 自分の役目をしっかりと認識
- 自分の先天的な才能を開発、後天的に必要なスキルが身についている
- 自分に合わないことは演じず断ることができる
- 自分の分担範囲のことは、自己で意思決定ができる
- 社員同士や顧客と信頼関係を築くことができる
- 自己管理が徹底されている
- 組織の目的とチューニングしながら、組織目標の達成を通じて社会貢献できる
このような人財は果たしているだろうか。
もしいるとしても見つけ雇うのにどれだけのコストがかかるだろうか。
既存の人財を育成した方が早いだろうか
どうやって、このような次世代型の人財を育成したらよいだろうか。
経営者は、常にやることが盛りだくさんです。
社員を路頭に迷わせないため、ろくに成果の出ないのんびりな社員もしっかりと守ります。
そのためには、利益の確保が必須なため、生産性を上げようとして、
社員の平均基準を上げようと教育しようとしてもコストが大変かかる(年間数百万円/人)
新入社員の基準を上げたってコストもかかる上に、無駄に知識があり頭が良いため、実は現場で使い勝手が悪い
など悩み事も尽きないでしょう。
ここで、僕からの提案としては、
基礎の土台を作るのに一生に一度だけの投資で済み
自然科学(数学、物理、化学等)に基づいた方法で再現性があり
形而上学に基づいた内容なので、洗脳ブロックが外れ、人格が整い、人としての魅力が増す
そして、投資の費用対効果は無限大
という次世代型の人財を育成する方法があります。
無限大というのは、土台を一回作ってしまうと、自己の可能性を無限に拡げることができるようになるという意味です。
そのような敎育方法があるということです。
詳細は、お問い合わせください。